mercredi 17 septembre 2008

Miss little star


フランスには不思議な場所がたくさんあります。今日は謎めいた丘のお話をしましょう。この丘の先には崖があります。ひょういと覗いてみると、あちらこちらにしゃがんだ姿の人々が見えるではありませんか。雑草と石しか存在しないこの危険な崖でなにをしているのかしら。彼らは地面をこすったり、引っ掻けたりしています。まるでねこのように。そして時々幸せいっぱいの悲鳴が聞こえてきます。滑り落ちないようにおどおどしながら彼らに近づいてみると、ううむ、この乾燥した地面のなにがスペシャルなのか、さっぱりわかりません。
すると可愛い女の子が顔を上げて”私のお星様、みたい?”とつぶやきました。彼女はポケットから魔法のように、それはそれは小さな星をいっぱい取り出したのです。”よく見て。もっと地面に近づいてごらん。最初は小石しか見えないけれでも、集中しながらずっと眺めて、手でこすっていくと、ほら!小さな星が出てくるでしょう!”

目が輝きだしました。なんて可愛いのでしょうか。私は海や山へ出かける度にハートの形をした石を探すのですが、星の形の、しかもこんなに小さな小石は生まれて初めて見ました。”知る人ぞ知るシオンのお星さまよ”と女の子。
正確に言うと、このチャーミングな星は石ではなく海にいた動物の化石なのです。フランス語ではリス・ド・メールという生き物です。8000万年前、この地域が海に覆われていた頃のお話です。
ここがどこだか知りたいでしょう?シオンの丘は東仏ナンシーの街からおよそ30キロメートル南へ向かった位置にあります。”おねえさん、この場所、内緒にしておいてね”と可愛い女の子に言われてしまったので、それ以上の情報は、今日のところは秘密にしておくわ。
もっと写真が見たい方は、このecoコーナーのMes petites étoiles magiquesの日記をご覧下さいな。