lundi 15 septembre 2008

Eco cigar


フランス東部ロレーヌ地方、ナンシーの街の近くに小さな村、アランがあります。本当にとてもとても小さな村です。

ある天気のよい日に、アランの森を散歩していました。そこで9歳のフェリックス君とそのパパと出会ったのです。二人はなにかを探し求めて森の小道を歩いていました。彼らの様子を見ながらお散歩していたら、二人は突然止まったのです。なにをしているのだろうか、と近づいてみたら、“この乾燥している木の蔓でなにができるか、知ってるかい”とお父さんに聞かれ、フェリックス君は“知りたい?じゃあ、見せてあげるよ”とここからおよそ30分先にある彼らの家へ招いてくれました。


“これはね、ボワ・フュマンというんだ”とフェリックス。パパのポケットにいつも入っているナイフを借りて枝を小さく切り出したのです。“火、ある?”ライターを渡すや否や、彼は小さく切った蔓を口にしてタバコのように吸いだしたのです。

“フランスの田舎の子供達の、昔からある遊びのひとつでね、心配しないで、息子はタバコなんか吸わないけれど、アランに来る度にこうして二人で森を散歩して、このボア・フュマンを探すんだ。この乾燥した蔓は火をつけるとなかなかいい煙が出るんだ。こうして森まで探しに出かけて自分でエコ・シガーを作るのが昔の田舎の子供の暇つぶしの一つだったんだよ”とパパさん。フェリックスは太い枝を切って、“ねえ、吸ってみない?”と目を輝かせていた。挑戦したら、うん、とてもいい感じ。
クレマティスやにわとこの枝、蔓がボワ・フュマンに使われており、フランスの東部だけではなく、南仏でも昔は子供の遊びだったとか。